文字通り「心と身体を削って」創り上げたキャラクターでしたから、
数字でも報われて欲しかったですが、
野球もあったし、予想以上に厳しかったですね。(T_T)
録画して夜中に一人で食い入るように見たい、重たい作品ですから、
家族でまったりしながら月曜からの仕事に備える日9には合わないし、
そもそも「一見さんお断り」の続編でしたから、
裏社会の4人なんて、これ誰?なんで石川を助けるの?だったでしょう。
再放送や番宣の少なさを見ても、
もともと視聴率を取りに行っているようには見えなかったので、
この数字が、今後に向けて社内でどう評価されるのかわかりませんが、
特殊な設定だからこそ、単発ではなく連ドラか映画でお願いしたかったです。
ただ、脚本家さんも旬くんも(?)数字で凹むタイプみたいなので、(^_^;)
続編はますます遠のいたかなぁ。
でも、あの伝説のラストシーンで鳥肌が立ったファンからは、
今回も満足と賞賛の声が溢れていましたから、それが届くといいのですが。
初見の時は、(何この邪魔な鉄柱)って思ってたんですが、(^_^;)
これ、隠れミッキーならぬ隠れBORDERでしたね。
「同じ人殺しとして」と、仲間呼ばわりする安藤に対し、
石川との間には、やはり明確な境界があると示していたんだと思います。
そう思って見ると、あちこちに隠れBORDERがあるように見えてきて、(^^)
水道管(?)をはさんだこの異様な絵面も、
石川を守りたい者と、告発したい者との境界を示していました。
それにしても、
最初に事件現場で映った班長の、泣きそうな眼を見たら、
もう、誰もが、
(石川がやってしまったに違いない)とわかっているのが哀しくて。
だって、2話で犯人に目の前で自殺されても、
6話で犯人に目の前で飛び降りられても、
呆然とはしていても、悄然とはしていなかった石川です。
いわば、犯人に死なれるのには慣れてます(?!)。
それが、口も聞けないほどショックを受けて、
身の潔白を訴えもせずに、虚ろな目をしている。
誰がどう見たって、真っ黒です。(>_<)
それでも、もしかしたら、
もみ合っているうちの不可抗力なんじゃないか、
自殺する安藤を止めようとしたけれど
間に合わなかっただけじゃないか、
・・そんな風に思いたい。
いや、石川が殺したとしても、それは正義感ゆえなのだから、
受け入れて、穏便に済ませてやりたい。
監察官に訴える時、強面のエンケンさんが
すがりつく子犬のような瞳をするのが悲しくて。
連ドラの最終回で、暴走する石川に、
「石川! わかってくれ・・」と言う時の、班長の親心が切なくて。
たぶん、エンケンさん自身、
銀角・旬くんのことを可愛がってくれていたから、
なおさら感情がこもるんだと思います。 (T_T)
そして、國村さんの存在感が、やはり出色でした!
そのねっとりとした台詞回し、声音、ギョロリと動いて心を見抜く目、
監察官役はこの人以外にありえませんでしたね〜 \(^o^)/
そしてこの、壁の筋を中央に強調した絵面も、
隠れBORDERだと思うのは、考え過ぎ?? (^_^;)
久高は最初から、石川がやったと気づいていたと思います。
でも、石川がどういう理由でそこに行き着いたのか、
そしてどういう出方をするのか、じっくりと見ようとしていた。
それこそ、証拠が無ければ石川を捕まえられませんから、
迂闊なことはしないはずです。
タイミング良く目撃者が現れたことでますます疑いますが、
それより何より、この時の表情が二人とも秀逸でした!
嘘をついて取調室を放免され、
窓から差し込む光を眩しそうに見つめる安吾。
その横顔を、
ハッとして食い入るように見つめる久高。
その時、彼は石川の犯行だと確信したはずです。
安吾は、もう二度と自分が光の側には戻れないという、
絶望と覚悟を、その瞳に宿していたから・・。
・・でも、あれだけ優秀な監察官ですから、
石川が何か幻覚を見ていることにも、早晩気づきそうです。
それで安吾が「実は死者が見えているんです」と打ち明ければ、
「心神喪失状態」として、罪には問えなくなるのかも?
続編があるなら、
それで安吾を救うことはできないでしょうか。
いえ、それが本当の意味での救いでないことはわかっていますが、
絶望と希望の境界線にあるのが、救済ではないかと思っています。
どっぷりと絶望的な世界にはまっていく安吾に、
金城さん、どうか、愛の手をお願いします!!