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王様の耳はロバの耳

満身創痍

凄かったです。鳥肌が立ちました。
実花監督、素晴らしかったです!!


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奇跡のオグモバ当選で、行ってきました!!

実を言うと、実花監督の映画はダイナーしかまともに見ていなくて、
「さくらん」は流し見だったのですっかり忘れてしまい、

なんというか、極彩色の印象しかなかったんです。

ところが「人間失格」は、ラスト近くまで渋いトーンの映像が主体で、
(あれ、これ本当に実花監督作品?)と思うほど。

もちろん、要所要所に原色を生かしたシーンはあるのですが、
落ち着いた昭和の雰囲気の中に単色の原色が夢幻のように浮かび上がり、

とても印象的でした。


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舞台挨拶は、花びら型の紙吹雪が舞う中、
客席後ろのドアからキャストが登場!!

先週とは違う髪色になっているかとも期待しましたが、
そのままの金髪姿でした。(*^^*)


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そして、白い花で埋め尽くされたボードの前に立つ姿、

成田くんが実花監督の映像を「色の暴力」というように言いましたが、
旬くんの足の長さもまた、暴力的でした!!

足を開いて立っているのに、とにかくその長さが際立って、
いくら見惚れても見飽きなかったです。

相変わらず落ち着きがなくて、
まずは開始前に後ろのボードの白い花を触る旬くん。(^^)

監督から「太宰役には小栗くんしかいないと思った」と言われて、
口角を下げて照れた表情。

インタビューの内容はニュース記事にありますが、

とにかく明るく陽気な声で、
「天気の子」のけいちゃんとは全然違った若さを見せて、

終始、満足げでご機嫌な旬くんでした!

フォトセッションでは、足元に置かれたボードが邪魔そうで、
脚を伸ばせなくて狭そうに立っていたので、ちょっぴり残念。

堂々とした立ち姿で質問に答えている時は、
マスコミも写真禁止だったので (>_<)

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最後に赤と銀のテープがバーンと打ち上げられて、
旬くんたちもびっくりしていましたが、

1本1本にちゃんと印刷されていて、記念になりました〜(*^^*)

・・そして作品は・・

すごい、です。

旬くんは、どの表情も渾身の演技で、
とくに、瞳が多くを語っていて素晴らしかったです!!

旬くんが、「嫌いにならないでください」と心配するくらい、
夫としても男としても非道いのに(^^;)

愛しい太宰。

その色気はもちろん、
弱さも、凄みも、美しさも、

実花監督があますところなく切り取ってくれていました。

さらに、女優陣がすごい!

エリカさん、二階堂さんもそれぞれに女の怖さを見事に演じていて、
ぞっとするものがありましたが、

なんと言っても、りえさんが凄すぎました。

昭和な私は正妻・美知子の気持ちに感情移入してしまい、
とにかくもう、全てがぐさりぐさりと胸に突き刺さり、

苦しくて、苦しくて、
今でも思い出すと胸をえぐられるようです。

しかも実花監督は、いくつかのシーンで
ひんやりとした、ぞっとするような空気まで映像にしていました。

雰囲気というものを、空気というものを、
映像としてまざまざと見えるように感じたのは初めてで、

そこには明らかに、景色ではなく
漂う情念が凝縮されていて、空恐ろしいほどでした・・

太宰も満身創痍でしたが、
この映画を見終わった私も、心が傷だらけになった気がします。

今どきの若い人にもこの三人の女性の感情が理解されるのかわかりませんが、
大人の女性全てに見てほしいです。

久しぶりに、
「TVドラマや漫画を大きなスクリーンで見るエンタメ」ではない、

古き良き意味での「映画」を見させていただきました!!


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どうか「蜷川実花と小栗旬、ああ、イロモノね」と誤解されないように、

たとえば高倉健さんの映画みたいな、昭和の作品を愛した年代の方々にも、
十分に訴える作品だと思います。

そこに実花監督の現代的な差し色が加わって、
ただの古典では終わらない作風に仕上がっています。

9月の公開日までに、太宰の作品を読み返すだけでなく、
三人の女性たちの手記も読みたい。

これは、小栗太宰を愛でるだけでなく、
女たちの生き様に打ちのめされる映画だと思うんです。

こういう作品に旬くんが出会えてよかった!!
実花監督に、心から感謝しています \(^o^)/


・・そして、すでに2回見た「天気の子」の感想は、
3回目を見てからまた、書かせてくださいね〜 (*^^*)







by harupyonri | 2019-07-26 21:58 | 小栗旬 | Comments(0)