梛子、会いたい・・
旬くんの、あの声の良さで、
この言葉が深く深く胸に染み入ってきて、
涙が溢れました・・
原作も読まず、大河も見ず、
なるべく前情報を入れずに見たのですが、
初日のテンポ良い展開にすぐに引き込まれ、
BGMの入れ方に戸惑いはあったものの、
まるでアメリカ人そのもののような
足の長さが際立つ姿に惚れ惚れしながら前編を見始め、
やがて、賢治たちの悲しい運命から目が離せなくて、
ずっと心がざわついたまま、後編を迎えました。
アイデンティティ。
日本人としての国籍はないけれど、日本を愛さずにいられない。
米国人として懸命に働いているのに、何度も忠誠心を疑われる。
結局、賢治の居場所はどこにもなくて、
妻に理解してもらうこともかなわなくて、
愛する人を亡くし、
友にも裏切られ、
魂を削った仕事も踏みにじられ、
「・・疲れた。 疲れ切った・・」
旬くんの演技は、出色でした。
まさに、賢治という人を生きていました。
割り切ってしたたかに生き抜くことはできず、
ただただ真っ直ぐに、日本のことを思い、正しきことを思い、
死なないでほしかったけれど、
でもあれしかなかったと思わせる切なさ、
・・この作品に出てくれて、本当に良かった。
漫画原作も良いけれど、
こういう作品こそ、旬くんの演技の真骨頂だと思います。
BORDERのラストシーンの衝撃が永遠に消えないように、
賢治の辿った人生も、永久に忘れないと思います。
スタッフ、キャストすべての熱量にも感動し、
思うことはたくさんたくさんあるけれど、
今はただ、
旬くんへの感謝と、誇らしさでいっぱいです。
ありがとう・・