すっかりブログを放置してしまいましたが、(^^;)
旬くん、41歳のお誕生日、おめでとうございます!
今年は露出が少なかったですが、
ジョン王で、板の上の生身の姿を堪能することができ、
また、まさかのファンミもあったので、(^o^)
自分としては意外に満足した一年でした。
関係者のインスタなどに載っている姿も、
オフなのにすごくシュッとして素敵なものが多くて、
表舞台に出ていない時でも、
とても充実した時間を過ごしているのだろうな・・と思っていました。
来年は、どんな姿を見せてくれるのでしょうか?
期待の◯◯ドラマが実現すると嬉しいんですが!! (*^^*)
・・というわけで、
もうネタバレも許されると思いますので、
「かぞく」の感想を書きたいと思います。
私は、原作も予告も見ずに、東京国際映画祭が初見でしたので、
最初は、生きることに疲れ切った彼が子供たちを乗せたまま海に向かう時、
もしかしたら心中しようとするのか・・?
と恐れていました。
それがまさかの、子供たちだけ置き去りにする展開で、
呆然としたのを覚えています。
子供の世話から逃げ出して楽になりたかったのか、
でも、あのカーブの山道をスピードを上げて走って行く姿は、
そのまま自分は事故死してもいいような勢いにも見えて、
そして、本当にトラックとぶつかりそうになって、
初めて我に返る・・。
その後に、渋谷の劇場とアマプラで見直してみたら、
彼は多分最初は深い決意はなく、家を出たんですよね?
「お父さん、どこへ行くの?」と問う兄妹は、
普段からずっと、父がいなくなってしまうのでは、という恐れを抱いている。
だから、海で実際に去っていく父親を見ても、
叫んで追いかけるのではなく、黙って立ち尽くす。
いつかこういう日がくるとわかっていた、そんな子供たち。
子役二人が本当に演技がうまくて、素晴らしかったです!
父親役を演じる旬くんは素晴らしくて、
荒れ果てた自宅の玄関で黙って靴を履く姿。
このまま子供たちを家において、一人でどこかに行ってしまいたい。
でも、置いていかれることに不安を感じている子供たちが、
車に乗り込むのを拒絶はしない。 義理の息子であっても。
美しいヒマワリ街道で見せる、女の子の笑顔がまた素晴らしくて、
けれど人けのない森の中で、車を駐める父。
入り込んできた黄色い蝶に、「きれい、」と娘が言うとき、
映画祭では英語の字幕で「right(そうだな)」と出たので、
なんだか旬くんの声ではっきりそのセリフがあったような気がしてしまっていたのですが、
渋谷で見直した時は字幕がなくて、
そのセリフは聞こえなくて。
アマプラで音量を上げて確かめたら、
つぶやくよりも小さな声で「確かに・・」と入っていたのですが、
口から出したセリフというよりは、
心の中の声、という印象でした。
その、「綺麗な蝶」というのが、現実世界との接点というか、
彼を事故から救ってくれて、飛び去っていくのを見て、
「綺麗だ・・」と、つぶやいた時、
はじめて父親として戻ってこれたんだと思います。
それまでは、子供たちを置き去りにして、
まるで人を殺してきたかのように荒い呼吸で、汗をダラダラとかいていた彼。
海岸を離れてから一旦は車を停めたのに、
やはり発進して、去っていこう、いや、破滅へと向かっていこうとした彼。
その極限状態を、無言の演技だけで
見事に演じきった旬くん、素晴らしかったです!!
・・そして、また海岸に駆け戻った時、
愛娘のことは大声で呼んで抱きしめるけれど、
義理の息子との間には、隠しようのない緊張感がある。
(戻ってきても、僕のことは迎えてくれないかも)という不安の眼差しの少年に、
一呼吸置いてから、小さな声で名を呼ぶ時、
初めて少年の父親になろうと覚悟したのではないでしょうか?
そういう複雑な親子関係の演技も見事で、
いえ、むしろ若い頃の旬くんならば、あの息子役こそハマり役だったと思うんですよね。(*^^*)
傷ついた繊細な心を持っていながら、
でも精一杯、耐えて強くあろうとしている、震える少年を、
旬くんは誰よりもわかっている役者さんだと思うから、
それと対峙する父親役もまた、深みが出るのだと思います・・。
とりとめのない感想になってしまいましたが、
こういう父親の感情をリアルに演じられるのも、
旬くんが実際に4人もの子供の父親だからというのも大きいし、
アラフォーという年齢に差し掛かっていたからこそ、でもあるし、
あの、20代前半の、
折れそうに細い体躯と、透けるような白い肌を喪った代わりに、得たものなんですよね。
年齢を重ねることは、決して悲しいことではない。
今年の大河最終回で、言われなければわからない程の老齢メイクで登場し、
確かに動作も、しわがれ声も見事でしたが、
でも、たとえば還暦近くになった旬くんが演じる天海を、また見てみたい。
作られた老いではなく、本当の老いを感じた後の演技を。
ファンになって17年、
でもまだまだあと数十年は、追いかけていけそうです。
(あ、その前に私が空の上に行きそうですが・・^^;)
来年も、たくさんの素晴らしいお芝居をみせてもらえますように!
旬くんにとって、良き1年となることを、心から祈っています。\(^o^)/