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王様の耳はロバの耳

その潔さ

東京の炎暑にピッタリの放水イベント、
登場した姿の変わりように、びっくりしました〜!

あのマックの面影の片鱗さえない、
すっきり爽やか、おヒゲなしのスマートな出で立ち (・∀・)

役が変わるたびに、潔いほどあっさりと、
まとっていた空気を脱ぎ捨てて変容する様には、
本当に感嘆します!

ルパン・信長・ウロボロスと立て続けに、
全く違ったビジュアルとキャラクターを見せてくれると思うと、

いつまでも安吾を、そしてマックを心に引きずっている自分を、
持て余してしまいます。

正直に言うと、1月ドラマの発表の時には
ちょっぴり凹みましたが・・(^_^;)

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いえ、もちろんウロボロスはすごくすごく見たいんですが、
皆様も、1月には舞台を待ち望んでいましたよね?

ドラマの一報がリークされて、
1月舞台の可能性がなくなったことに動揺していた時、

すぐさま、追い打ちをかけるように
ハムレット主役キャストと海外公演の発表でしたからね〜 (T_T)

彼が選ばれるのなら仕方ない、と諦めるしかありませんが、

最近の旬くんがインタビューとかで熱心に
蜷川さんにラブコールを送っている理由が、
少しわかった気がしました。

さてその蜷川さんは、
はたして旬くんの、いえ、私達ファンみんなの熱い思いに、
こたえてくれるのでしょうか??

日曜の対談を見るのが、
待ち遠しいような、怖いような・・!?

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というわけで、
これからに気持ちを切り替えるためには、
彼ら ↑ と決別しなければいけません。

神戸ではさらに進化した舞台だったようですが、
東京公演から、好きだった場面を書き留めておきたいと思います。

マックが登場した時から、それはもう、
その声も、動きも、語り口も、全てが魅力的で、

あっという間に、心をつかまれてしまいました!

でも、王道のシーンは皆様お気に入りだと思いますので、
あえてマイナーな私のツボを書けば、

小部屋に入ってジャンバーを脱いできて、
カードゲームを始める時に、
左袖だけワイシャツをまくるところ。 (*^_^*)

その後に、あの重たい配電盤(?)を持ち上げようと
踏ん張る時の、筋が浮いた腕とともに、

鍛えたたくましい筋肉が目を引きました。

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ドクターが初めてマックと出会う場面、
カルテをドクターに差し出すふりをしながら、

最初の頃の公演では、
ドクターが受け取ろうとするとサッと引っ込めて、
おちょくる、その軽妙な動き。

でも、あるとき2人の距離が近すぎて(?)、
差し出したカルテがそのままドクターの手に届いてしまったら、

今度はマックも手を離さずに、
2人でカルテを引っ張りっこして、

力が入ったところでパッと手を離して、
ドクターがすっ転ぶ・・という展開に。 (^o^)

これはアドリブだったのか、計算づくだったのかわかりませんが、
その後の公演では、この「引っ張りっこ」版で演じていました。

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マシンガントークですっかり自分のペースに持ち込み、
誰もを引き込んでしまう、その愛嬌。

電気ショック療法のことを聞いた時や、
ロボトミー手術のことを聞いた時には顔が曇りますが、

またすぐに立ち直って、
いつものペースで場を席捲するそのタフさ。

婦長の許可がなければ退院できないと知って、
さすがに大人しくなろうとトイレ掃除する姿も、
哀れというよりは、ちょっとコミカルで。

でも、マックにはチーフの扱いに義憤を感じ、
ただ一人、チーフを人間扱いする優しさもあるんです。 (*^_^*)

初めて口を開いたチーフが激昂したとき、
「クールダウンだ、チーフ!」と大きく抱きしめる姿が、

ものすごく頼りがいがあって、惚れ惚れ!
お調子者のマックの根幹にあるものを見た気がしました。

そして結局、怒りを抑えられずに暴力をふるい、
2人で電気ショックにかけられるときの潔さ。

弟を心配して励ます兄のようなマックと、
「がんばれっ」と嗚咽を漏らすチーフ・・

この場面のチーフの声と名演は、
今でも耳に蘇ります。

そして、フラフラのふりをしながら電気ショックから帰ってきて、
実は元気百倍(!?)、

ナースステーションの柵をひょいと乗り越える時の、
体操選手のようにきれいに揃えられた脚!!

実は、このジャンプの美しさも
毎回、ツボでした〜 (^o^)

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そしてなんと言っても素晴らしかったのが、
ラチェット婦長の神野さんです!

婦長あってこそのマック、そして婦長あってこそのビリー、
彼女の名演がなければ、このお芝居自体が成立しなかったでしょう。

「ボーイズ?」という、
甘いのに冷徹な響きが、耳から離れません。

ついでに、彼女の口調を真似たマックの、
「お薬の時間です」という声の良さにも、聞き惚れましたが! (^o^)

そして、彼女がただ圧政をしきたいだけの、
嫌な人間に描かれていたら単純に憎んでおしまいだったのに、

昂然と頭を反らして規則でがんじがらめにしながらも、
どこかに母性を思わせる空気があったことが、

救いでもあり、また深い問題提起の源でもありました。

あれがただ力で支配しようとする、
男性のスタッフであれば、全然話は違ったのです。

婦長だからこそ、女性だからこそ、
まるで愛であるかのような母性をもって、
自分の「子供たち」を支配する。

だからこそ患者たちも逆らいきれず、
反抗期の息子程度の抵抗しかできなかった。

最後の場面、キャンディーとのことを
誰がそそのかしたのか口をつぐむビリーを、

まず恫喝し、それからゾッとするような甘い声で抱き寄せる、
そのシーンには、鳥肌が立ちました!!

私自身がちょうど、いまだに反抗期真っ盛りの高校男子と
日々バトルを繰り返しているからよけいに(!?)、

支配しようとする母性の恐ろしさ、
それがもたらす悲劇の結末が、胸に突き刺さりました・・

大東ビリーの迫真の演技も圧巻で、
本当に狂ってしまうのではないかと思うほどの熱演、

旬くんが若ければ、この役を演じてみて欲しかったとも思えて、
素晴らしい存在感のある役でした。

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ビリーの最期を知り、
呆然と椅子に埋もれているマック。

無表情のようでありながら、肝が座ったようでもいて、
もはや、あの陽気な口八丁の自分には二度と戻れないと自覚して。

逃げられるのに、もう、逃げようとはせず、
挑発する婦長に襲いかかったのは、

単なる個人的な怒りというよりも、
仲間全てを開放したいという思いもあったのでは??

「あなたは神のつもりなの!?」
そう、婦長はなじりましたが、

婦長にこそ、そのセリフを投げつけたい。
あなたこそ、この「子供たち」の生死を左右する、

人生を左右する権利を持つ、
神のつもりだったのではないですか?

・・そして恐ろしくも悲しいことは、
おそらく婦長は、患者たちが憎いのではなく、

良かれと思って全てを成していたのではないか、ということ。

ロボトミー手術を受け、廃人となって横たわるマックの、
手を握って「これで良かったのよ」と囁く彼女に、
背筋が凍りました。

人は、それが偽善であると自覚していれば、
どこかでためらい、踏みとどまると思うんです。

彼女は、自らもそれが真の善であると信じていたからこそ、
誰にも止められなかったのではないでしょうか・・

*  *  *

そんな風に、
未だに「カッコー」が投げかけた小石が、

私の胸を波立たせています。

原作の時代は、閉鎖的な精神科医療の世界や、
インディアン・黒人などの人種問題もテーマだったのでしょうが、

現代日本においては、
精神的支配というテーマが一番響いてきました。

そして、
どうなるかわかっていただろうに、
あえて婦長に挑みかかっていったマックの潔さ、

そこに、いつも困難とわかっていながら戦ってしまう
旬くんの生き様が重なります。

意欲作が続く半年になりますが、
彼の挑戦を全て受け入れる「大きな男」(女?)になれるように、

タフな精神で応援していきたいと思っていま〜す! (^o^)/
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by harupyonri | 2014-08-22 17:55 | 小栗旬 | Comments(0)