2009年 04月 21日
練習風景 (追記あり)
無事、埼玉千秋楽も終わったそうなので、
忘れないうちに「ムサシ」のことを書きたいと思います。
公演前半で売られていた「練習風景」写真入りパンフは、
もう販売していないようなので、その写真もご紹介します。
これから大阪で初観劇を楽しみにされている方は、
ネタバレですので、また後日、遊びに来てくださいね〜 (^^)/
↑の写真は、新しい方のパンフと共通ですが・・
セルフシャッターで自分で撮った写真。
旬くん、撮り方が上手ですよね! (^_^)v
「旬撮」のときも思ったけど、
普段から、空とか、たまに撮ったりするからかな〜?
自然なタイミングで、シャッターを押している感じがしますね。
だから、二人でも、こんな笑顔 (*^_^*) ↓
藤原竜也くんって、ちょっと気難しいイメージだったんですが、
ラジオのときもそうだったけど、
旬くんと二人だと、自然な柔らかさも出てくるというか・・
二人の仲の良さがうかがわれて、嬉しかったです。
さて、
書きたいことは山ほどあるんだけど、
まずは井上脚本について。
以前書いたように、あまり「下ネタ系のお笑い」は好きでない私ですが、
今回の作品の笑いは、単純に気持ちよく笑えました。
そして、
役者の素を引き出す「あて書き」のおもしろさを、
堪能させていただきました!!
だから本当に、旬くん演ずる小次郎は、
怒ったり笑ったり、すねたりかわいかったり・・
ナチュラルな旬くんそのもので、
演りやすかったのでは!?
一方、
藤原竜也くんのイメージは、「僕らの時代」やラジオしか知らないんですが、
「無口でストイック、だが敢えて苦言を呈することも辞さない」
・・っていう感じ?
もちろん、若者らしい弾け方も持っているとは思うんですが、
旬くんよりは「重々しい」ムードというか。
そうだとしたら、竜也くん演ずる武蔵も、
素に合っていたのかもしれません。
鋼太郎さん、白石さん、大石さんが弾けまくっていた舞台で、
小次郎も喜怒哀楽が激しい役だったので、
舞台を引き締める、という意味で、
武蔵の重々しさは欠かせないものだったと思います。
(つづく・・)
ただね、
舞台の申し子、「天才・藤原竜也」を期待していたので、
ちょっと物足りなかったというか・・
脚本が竜也くんを生かしきれていなかったというか、
タイトルロールなんだから、もっと美味しい場面を作って欲しかったというか、
全体に武蔵は地味なキャラとして描かれていたと思うので、
(藤原竜也って、こんなもんじゃないでしょうに・・。もったいない!!)
という感じがしてしまったんです。
もちろん、そんな脚本でも、
要所要所で渋い存在感を放っていた竜也くんの演技力は、
素晴らしいものだと思うのですが。
唯一、私のイメージにあっていた場面は、
乙女の父を浅川が暗殺した理由が、「利き茶」で「いつも二番だったから」と聞いて、
巌流島で負けた小次郎に当てこすりながら、
「それはいささか、辛い話だなあ。」
と、いやみったらしくニヤリとする場面 (^o^)
「すばる」に掲載された脚本では、
ここで特にそういう注はなかったので、
いやみったらしさ満載にしたのは、
蜷川さんの演出なのか、藤原くんなのか?
とにかく、この一言で小次郎がムカッとくるのが、
大ウケでしたよね〜 (^o^)
残念だったのは、まいに向かって、
「ご苦労が報われて良かった、小次郎どののおかあさん。」
と言ったあとに、ピンスポットが当たって、ニヤリとする見せ場。
この時は、毎回客席から、笑いが起こっていました。
私自身、初めて見たときは、
なんで武蔵がニヤリとしたのか、わからなかった。
まいのおかげで、小次郎と戦わなくてすむようになりそうだから、
それでホッとしてニヤリとしたのかな??・・なんて思って笑っていました。
最後まで見て初めて、
まいの嘘を見抜いたからニヤリとしていたんだ、ってわかるんですが、
それなら、あそこは観客が笑う場面ではなかったはず・・
脚本にも「武蔵はニヤリとする」と書かれているんですが、
ちょっとわかりにくい場面ではなかったでしょうか。
(私の読解力がなかっただけ??)
反面、小栗小次郎は、
ファンには嬉しい、美味しい役でしたよね〜 (^o^)
武蔵が、衣装も地味なのに比べ、
鮮やかな青色の着物に、白いたすき。
いやがおうにも、
旬くんのスラリとした、たたずまいの美しさが際立ち、
とっても華がありましたね!! (*^_^*)
動きも多く、感情も豊かで、
ちょうど「キサラギ」の「家元」の時のような、
話をどんどん展開させていく立場。
もちろん、武蔵あっての小次郎、
静あっての動の役回りなんですが、
初めて見たときは、
小次郎の方がメインのお話のように感じられるほど、
生き生きと描かれていました。
ただ、贅沢をいうならば、
舞台なんだから、
素とは全く違う旬くんも、引きだして欲しかったかも・・。
でもそれは、今回の井上脚本では、無理だったんでしょうか?
・・「スマイル」の、人非人・林に期待しましょうか!
そして、お話のテーマの浅さ。
いえ、「命の大切さ」というテーマは重要だと思うんですが、
セリフがあまりに直截的すぎて・・
最後のどんでん返しで、鋼太郎さんたち重鎮に、
「死ぬなぁ〜」「生きろ〜」「もったいないのに〜」と言わせるって、
あまりにも陳腐 (>_<)
ハッキリ言って、お子様向けでは??
いや、事実、小学校3年生くらいの女の子が隣で見ていて、
けっこうお話がわかって楽しんでいたので、
私も息子を連れてくれば良かった、と思ったほどです。 (^_^;)
もちろん、「大切なことをかんたんに」というのが
井上さんのモットーなのだと旬くんが言っていたから、
そういう意図もよくわかるのですが、
難解で、重たい作品に心惹かれる私としては、
やはりストライクとは言い難い作風でした。
で、まあ、この井上作品の楽しみ方は、
シンプルに、大笑いして楽しむということで良いのかも!
この5人6脚の場面といい、
タンゴから行進の場面といい、
「ドリフ的」と批判されたりもしていましたが、
ドリフ世代の私としては((^_^;))、大笑い!
(さあ、またアレが出るな (^o^))とわかっていて、
期待通りに出てくる笑いの場面。
関西の喜劇とか、芸人のオチ風の、
日常生活の延長にある、笑い。
今回の舞台は、「異空間」ではなく、
ある種ホームドラマ的な(?)、受け入れやすい世界だったと思います。
木俣冬さんが、ブログで、
「小栗旬の小次郎は、客席とつながった存在だったけれど、
藤原竜也の武蔵は、空気感が違った」みたいなこと書いてたけど、
私は、それが、旬くんの演技の力量によるものとは思いません。
小次郎はそう描かれていたし、
というか、この作品自体が、現実の生活と深く結びついた、
そういう内容だったのではないでしょうか。
・・初めて井上作品を見た素人なのに、
生意気な感想を書いて、すみません <(_ _)>
でも、
とにかく見終わって、とても暖かく明るい気持ちになれる、
幸せな気分になれる、そんな作品でした!!
おかげで、結局、無理して4回も通ってしまいましたが・・(^_^;)
「カリギュラ」は、一度見ると打ちのめされて、
次に見に行くまで、こちらも体力気力を蓄えないと無理、っていう感じでしたが、
この「ムサシ」には、
毎日でも通いたくなっちゃう魅力がありました〜 (^o^)
さて、
またいずれ、「小次郎の名場面」についても
書かせていただきたいと思います。
皆さんの感想も、是非、聞かせてくださいね〜 (^^)/
稽古風景版のパンフ写真
気になっていたので、ホントにうれしいです。
カミママさんの感想も いろいろ同感・・・デス。
続きも楽しみにしています。
良くも悪くも、「軽さ」を楽しむお話でしたね。
色々背負っているものが多い舞台だったので、観る方も多大な期待をしていたのかもしれませんね。でも作り手が送りだした作品を受け取るしかないです! 私はこれが井上さんの作風なのでしょう!。という事で、充分楽しめました。でも確かに「小次郎」という舞台だった感はあります。竜也君にも期待していたのですが、ちょっと消化不良かな・・でもこれも当て書きというこの作品の魅力の一つなんでしょう(笑) 難解な作品は既製のものでも沢山ありますが、オリジナルのこういう作品に巡り会って良かったんだと思います。 私は2回しかいけませんでしたが1回は最前列だったので、とても満足しています。次回からも多少無理しても舞台に近い席で見たいと思いました(笑)
私の場合、初めての観劇だったのでこのくらいの内容の方でちょうど良かったと思いました。地方在住のため、1回しか行けなかったし、2階の角だったのでよく見えないところが、ちょっと不満でした。
ムサシがニヤリとする場面で笑うのが、私もなぜか分かりませんでした。ただ、あてがきということで「身毒丸」にかけているんじゃないか?という意見もあったようです。
いつも私のブログに来ていただいて、ありがとうございます。
そして「パンフレット」の写真もありがとうございます。
「ムサシ」の感想も、興味深く読ませていただきました。共感するところ、多々あります(笑)。私はまだ1回しか観ていないので、最初の観劇は、井上さん、蜷川さん、藤原くん、小栗くんということで、どうしてもいろいろと期待をして観てしまったので、2回目からは、もうストーリーもわかっていますし、また新たな感じで、観られるかなと思っています。
ではまた「小次郎の名場面」についても、楽しみにしていますね。